変換プロセス
- Q元のプログラムの何パーセントがJavaに変換できますか?
- A
Caravel™ Converterはソースコードの100%を変換します。
変換プロセスは、ツールによる自動変換と、その変換結果をもとにした変換ツールへの追加変換仕様(パラメータ)の設定の繰り返しで100%に達します。
高級言語(COBOL、PL/I、RPG)は、多くの場合、初回の変換で98%程度の変換率となり、追加のパラメータで100%に達します。
4GLの場合には、各言語で省略された(未記載の)情報が多く発生するため、多くの場合、初回の変換で50%程度の変換率となり、追加のパラメータで100%に達します。
Assemblerの場合、高級言語では実現不可能なOS依存のコードが多く見られるため、多くの場合、初回の変換で50%程度の変換率となり、追加のパラメータでも100%に達しないケースが多々発生します。この場合、代替策が明確な場合には技術者が手作業で変換を完了させます。代替策が見いだせない場合は、変換についてお客様とご相談させていただくことがあります。
ジョブの処理制御言語(JCL、カタログプロシージャ、CLIST、CL)は、多くの場合、初回の変換で98%程度の変換率となり、追加のパラメータで100%に達します。
画面や帳票のソース(MFS、BMS、PSAM、OGLなど)の場合には、変換が100%に達するまでツールの改修とパラメータの追加で対応します。
一部のOSユーティリティ機能(SORT、IDCAMS、IEFBR14、CPYF、OVRDBF、OVRPRTF、WRKSBMJOBなど)は、標準でその機能に相当するJavaクラスが提供されます。
Caravel™ Converterサービスは、変換元のアプリケーションと同じ機能で実行される100%純粋なJavaアプリケーションを提供します。
- QIBM iシリーズ AS/400(OS/400)上のどのバージョンのRPGおよびCOBOLをサポートしていますか?
- A
RPG言語:すべてのバージョン(RPG II、RPG III、RPG/400、およびILE RPG)
COBOL言語:COBOL/400
埋め込みSQLは、RPGとCOBOLの両方でサポートされています。
サイクルRPGプログラムの変換は、Caravel™フレームワークがJavaのクラスやメソッドを使ってサイクルプログラムのすべての機能を実装しているため、その動作を非常に効果的に保つことができます。
- QIBMメインフレーム zシリーズ環境の場合、どのCOBOL、PL/Iバージョンが変換できますか?
- A
COBOL言語:ANSI COBOL 85レベル、OS/VS COBOLおよびVS COBOL II、COBOL MVS、COBOL 390、Enterprise COBOLなど
PL/I言語:OS PL/I、PL/I MVS、Enterprise PL/I など
COBOL、PL/Iともに、下記のプリプロセッサがサポートされます。
• CICSプリプロセッサ(EXEC CICSレベルのソースコードサポート)
• DB2プリプロセッサ(EXEC SQLレベルのソースコードサポート)
- Qプログラムの変換は個別に行われていますか?つまり、元のソースの命令ごとに、Java命令に変換されていますか?
- A
各ソースの命令を、元のものと同じ機能を保持するメソッドに変換します。変換は命令ごとに行われます。
複数行の命令が1つのメソッドになる場合や、1つの命令が複数の命令になる場合もございます。
変換の目的の1つに、現在の技術チームが読みやすいソースを作成する目的もあり、Javaソース上に既存のコメント行も含めて変換します。
一方で、Javaプログラマーにとっては100%ピュアなJavaシステムであり、通常通り扱うことが可能です。
変換されたシステムの機能は、RESTサービスメカニズムを介して呼び出すこともできます。
- Qプログラムが変換されたら、どのような開発環境と互換性がありますか?
- A
変換されたプログラムは100%ピュアなJavaコードですので、あらゆる標準的な開発環境が使用できます。当社のお客様は、Eclipse、NetBeans、JBuilderなどともうまく連携しています。
- QOSの各種ユーティリティや、OSのコマンド(JCL、CLIST、CL)は実装されていますか?
- A
IBM zシリーズのメインフレームでは、SORT、IEFBR14、IDCAMS、IEBCOPY、IEBGENERなどが実装されています。
IBM iシリーズのAS/400(OS/400)では、CPYF、CRTPFM、ADDLIBLE、MONMSG、OVRDBF、OVRPRT、OVRDSPF、WRKSBMJOB、WRKSPLFなどが実装されています。
Caravel™の変換サービスにおいて、存在しない機能が必要となる場合は、今後さらに開発を進め、それをフレームワークに含める対応を行っていますので、ご相談ください。
- QCaravel™ Converterでのマイグレーション後、何が得られますか?
- A
移行元のシステムと同等の機能を備えた、移行先プラットフォームおよび環境で実行するJavaアプリケーションを提供します。
※ハードウェア依存、通信制御、UIの制御(画面や帳票印刷)については、移行先の環境に合わせた機能になります。
• 変換結果のJavaソースクラスとオブジェクトクラス
• データ定義ファイル構造の変換から生成されるXMLファイルやDAOクラス
• 一連のユーザーインターフェースコンポーネント(JSP、CSS、HTML、TypeScript(JavaScript)など)
• アプリケーションによって使用される一連の標準Javaライブラリ(jarファイル)および個別の環境をサポートするためのコアクラスライブラリ(jarファイル)
• データベース移行コピーバックアップ(データ移行の場合)
上記に加えて、Javadoc等の関連文書と、Caravel™フレームワークを使用したJavaプログラミング環境でのトレーニングも提供します。
- QプログラムをJavaに変換すると、アプリケーションのパフォーマンスは速くなりますか?遅くなりますか?
- A
メインフレームやiシリーズミッドレンジは、非常に信頼性が高く、高性能なプラットフォームです。そのため、新しく変換されたシステムを設置するサーバー(LinuxやWindowsのIAサーバー)で同じパフォーマンスレベルを維持するには、技術とノウハウを結集する必要があります。
10年以上にわたり、メーカーのテクニカルチームは信頼性と性能の観点から多くのアプリケーションの特性を分析してきました。現代のオープンシステムは、レガシーシステムと同じレベルの信頼性を提供しますが、パフォーマンスは常に考慮すべき課題です。
特にコストとの関連で考えた場合、オープンシステムプラットフォームの急速な進化によりパフォーマンスは向上しました。この事実とCaravel™テクノロジの急速な進化により、数年前に見られたパフォーマンスギャップは解消されつつあります。さらに、パフォーマンスを向上させるためにリエンジニアリングも可能です。Caravel™テクノロジは、多くのパフォーマンスを大幅に向上させる戦略を開発してきました。
ただし、実際のハードウェアの仕様やネットワークの速度によっては、現行の性能を保証できない場合もあります。